2023年 BasicⅡ 第3回
【各自の試行錯誤を共有することが技能習得には大切】
皆様こんにちは、MPSGの西村です。普段はMPSG東京として投稿しておりましたが、今回は、Basic2大阪の第3回講義を一部担当しましたのでそちらについて投稿いたします。
第3回目の講義内容は、
午前前半(担当:西村公典):上部胸椎の触診(スタティック・パルペーションとモーションパルペーション)とモビライゼーション
午前後半(担当:中川達雄):下部頚椎の触診(スタティック・パルペーションとモーションパルペーション)とモビライゼーション
午後前半:中川貴雄会長による本日学んだテクニックを使っての治療デモ
午後後半(担当:中井貴裕):膝の第一回目、触診と脛骨の前方・後方可動性検査とその治療
座位での検査と治療も腰部から頚椎へと上位の部位になればなるほど相手が不安定になりやすく、いかに相手を固定させるかがポイントになっていきます。また相手との体格差も考慮した操作が必要になり、体格や硬さに応じて操作の変化が必要となります。練習中はできても患者さんによってはうまくできないなど、持ち帰った後も試行錯誤をされているのではないでしょうか。
今回、講義において講師が複数人入れ替わるのは稀なケースだったと思いますので、この機会に【技能習得における言語】についての研究をご紹介し、試行錯誤の仕方を1つ提案できたらと思います。
我々が普段研鑽に励んでいる分野の学習方法には、コミュニケーションの量が学習段階ごとに異なるという研究結果があります。(論文にしている段階なので2022年10月の段階では未発表)
※研究者:牛場潤一 慶應大学理工学部生命情報学科教授 専門はリハビリテーション神経科学
運動学習の熟達度とコミュニケーションの量はU字カーブとなる傾向にあるようです。
一段階目:U字の左上部分
まだ明確な戦略(やり方)を発見していない段階では、コミュニケーションの量が増えます。自分以外の治療家から手掛かりを掴もうとする段階です。これはいわば講義を受けている段階と言えるのではないでしょうか。今回のように内容は異なるものの、講師が入れ替わるというのは、異なる言葉を吸収して自分なりの理解へと繋げる手掛かりを得るには適しています。今悩んでいることを複数の講師に相談してみてください。やり方の獲得とそれを定着させていくには、他者の発想とか思考の振り幅がとても重要になるそうです。
2段階目:U字の下部分
「こうやればいいんだ」と戦略の方向性に確信を持つようになるとパフォーマンスの精度を上げるべく、黙々と没頭して練習に励む期間に変わります。
コミュニケーションが一度減少する期間です。ひたすら練習に励みましょう。できた感覚とできない感覚の差が明確になってくるのではないでしょうか。
3段階目:U字の右部分�熟達度が進むと、コミュニケーションが再度活発になります。「各自の試行錯誤を共有する」ためにコミュニケーション量が増え、自分はこうやったらうまくいったよ、など共有していくことで更に学習が進みます。コロナ禍ではコミュニケーション自体を遠慮することが多かったですが、これからは積極的に、施術のパートナーになった方や隣のベッドで練習しているペアに声かけてみるなどして、悩みの共有や、できた時の感覚を言葉にして表現してみるなどしてみてはいかがでしょうか?
中川会長への質問など遠慮されてしまう方も多いかと思いますが、アンケートは全て目を通されています(東京のアンケートも)ので、アンケートの方からでも積極的にコミュニケーションをとってみてください。
参加者みんなでうまくなりましょう。
2022年 BasicⅡ 第3回
【患者さんが問診や施術中におっしゃるお悩みを解決するテクニック】
こんにちは、MPSG事務局です。
先日、モーションパルペーション研究会の(ベーシック2のクラス)3回目の講義が終わりました。
ベーシック2では一度モーションパルペーションを学ばれた先生が、より臨床で検査やテクニックを使いこなしていただけますように、学びを深めるコースになっています。
そして、3回目の講義では
・頚椎や上部胸椎のテクニック
・膝関節の検査と触診、テクニック
について学びを深めました。
この度のテクニックが身につくと、患者さんから問診や施術の際におっしゃる
「事務仕事をしていると肩がこる」
「前屈みになると腰痛がする」
「階段をのぼるときに、膝が痛くなる」
といったお悩みを、その場で解決できる方法が身に付きます。
この度参加いただいた先生からは
「明日からすぐに使えることばかりで、大変役に立ちました」
「座位の触診の力の入れどころや、力の方向性を理解できた」
と、前向きな声をたくさんいただけました。
モーションパルペーション研究会では、施術の基礎となる、触診や検査に重きを置いて学びを深めています。
モーションパルペーションが身につくと、今まで学んできたテクニックにも活かすことが可能です。
「これから新たに施術の技術を身につけたい」
あるいは、「施術前と施術後の変化を明確に出せるようにしたい」
もしくは「これからも技術を磨き続けていきたい」
と、お考えでしたらモーションパルペーション研究会のカリキュラムがきっとお役に立てると考えています。
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